少し歩くと
突然
涙が
こぼれた

きっと
純が
そばに
いてくれたら
喜んでくれたに
違いない


純…


ふと
お腹の
赤ちゃんに
話しかけてた


「あなたの
お父さんは
もういないのよ」って


16才の
私には
あまりにも
重く
のしかかる
現実だった

だけどね
絶対に
この子を
下ろすなんて
考えられない


私は
まだ16才


だけど
産みたいの


反対されると
わかってるけど

相談できるのは
お母さんしか
いない


家に帰ると
お母さんは
ご飯の
準備をしていた


お父さんは
まだ
帰ってなかったから
いまのうちに
お母さんに
話した


純とのこと
妊娠のこと
産みたいということ