純は
私の肩から
手を離し
話しを続けた


「梨乃に
会うまでは
そんなこと
なんとも
思わず
当たり前だって
思ってた
だけど
梨乃しか
ダメだって
気付いたんだ
もう
遅いかも
しれない
そんな事なら
俺の方が
汚いよ」


いつの間にか
私の
目から
涙が
流れていた


「梨乃
ごめん
嫌だよな
こんな男…
俺こそ
考えてなかった
さっきの
付き合ってって
撤回するよ」


「ちがう…
純は
汚れてない
だって
両親が
あんな事に
なって

辛かったよね
そうしなきゃ
生きられ
なかったんでしょ」