「梨乃ちゃんっ」


ガバッ

急に
光輝くんが
私を
抱きしめて
きたの


びっくり
したけど
なんか
急に
涙がこみ
あげてきて
今まで
我慢してたものが
どーっと
溢れてきて
そのまま
光輝くんの
胸でいっぱい
泣いた


光輝くんは
優しく
抱きしめたまま


「俺さ
梨乃ちゃんが
兄貴の事
好きだって
知ってるよ
だから
諦める
梨乃ちゃんの事
応援する
だから
前みたいに
ダチに
もどろう」


「…うん
ありがとう」


光輝くんの
優しい胸が
すごく
落ち着いた


「よかった
安心した
じゃあさ

今から
部活
あるから
また
電話する
気をつけて
帰れよ」

「うん」