飛び散った吸い殻に
目をやると
以前、鏡花に言われた
言葉を思い出した。



『また煙草吸ってる…
未成年なんだし
身体に良くないよ。』


『いいんだよ。
どーせ俺が死んでも
悲しむ奴なんて
誰もいないからな…。』


『私は哀しいよ…。
赤馬が居なくなるなんて絶対に嫌だよ…』



そう言って目には
朝露のような涙を溜めて
俺を見つめてた。



いつも真っすぐな
鏡花の言葉に俺はいつも 救われていた。