「失礼します。須藤です」


声を掛けながら職員室に入ると、上杉先生しかいなかった。


「おっ!終わったか?」


「はい。もう生徒会も解散しました!」


「これで俺も帰れるよ……」


「じゃあ、お疲れ様でした!」


あたしがペコッと頭を下げると、上杉先生は手を振りながら口を開いた。


「二人とも、お疲れ!気をつけて帰れよー!」


「「はーい!」」


ん……?


“二人とも”って……?


不思議に思いながら振り返ると、職員室の外で待っているハズの白田君が笑顔で立っていた。


「わっ……!!ビックリした……」


「七星さん、行きましょ♪」


白田君はニッコリと笑って、あたしの腕をスッと掴んだ。


「ちょっ……!やめてよっ……!」


あたしは、慌てて彼の腕を振り払った。