建築技術はさらに発達した。都市の中心部には「主」を祭る「太陽の塔」が建てられた。装飾品として、金・銀・銅・宝石・大理石・象牙・そしてオリハルコンなどで飾られた。

 この塔は、「主」を祭るだけではなく、都市のエネルギー源でもあった。巨大な水晶のレンズで太陽光を集め、貯水槽にその光を当てて熱湯が作られた。

水蒸気の発生により、発電装置としても担っていた。これが都市国家の中枢部として、機能していたのだ。

 三人の神官や司祭者たちが居住する、神殿がある。国王や政治家たちが居住する王室、軍人たちの居住区、金持ちの商人たち、学者たちの居住区、そして一般の労働者、農民、漁師たちが住んでいた。「士農工商」の身分が、明確にされていた。

「主は一つ。他に神を崇拝することなかれ。偶像を作ることなかれ(出エジプト記)」

アダの時代では主への偶像崇拝は否定されていたが、一000年以上も歳月を経ると、信仰心に陰りがみられるようになった。民たちは、偶像に対して祈りを捧げるようになった。

「主は、常にそばにおられる、見守っておられる(創世記)」

 時に彼らは、「電気」なるものを作り上げた。銅と亜鉛(Zn)を重ねてかむと、なぜか舌がピリピリと痛めた。

異種類の金属を接触させると、互いにプラスとマイナスが移動して電気が生ずるのだ。