恋する石。水の上に軽い磁石を浮かべることで、方位を知ることができた。羅針盤が発達し、これにより航海術が発展した。

当時、風に頼る「帆船」が主力だった。ところが、ガソリンを動力源とする「推進機関」が製造された。海軍は、この島から離れ異国の大陸に進出するようになった。西の大陸、東の大陸を制覇し、船舶の寄港地を幾つも建設した。

 探検隊は、西の大陸からさらに南下した。一部分だけが氷河に覆われ、大半は樹木が繁茂した「南の島」だ。

海岸線を探索し、羊の皮でその「南の島」を描いた地図が作成された。上陸して、探検隊が送り込まれた。極地に近づくと、羅針盤の針はグルグルと回転を始めた。「南極大陸」と名付けられた。

 さらにその「南極大陸」を越えて、西の大洋にも出航した。あまりにも遠すぎるのか、帰ってくる者はほとんどいなかった。

難破した場合、その新たな大地で暮らすしか方法はない。そこでは、褐色系の原住民たちとともに、仲良く暮らしたという話を聞いたことがある。

その島で生涯暮らすことを決意した漂流者たちは、巨石で神殿を作り、先祖と同じような文明を築いたらしい。その島のことを、「ヌー大陸」と名付けられた。

 絵画も芸術的だ。広い不毛の高原地帯で、絵を描いた物好きな人たちがいた。数本の杭と麻ヒモで、鳥・猿・人・犬・牛などを図像化したのだ。

その杭の本数を増やし、麻ヒモの長さも増やしていった。小さな絵の基準が、数十倍、数百倍の大きな地上絵図となった。相対的に比例して描かれた、幾何学模様だ。それを上空から望むために、毛皮で作られた「気球」も完成された。

「絵画は、言葉をもたぬ詩である(ホラチウス)」