黒褐色で半固体の「天然アスファルト」が、発見された。これにより、船の防水・防腐剤として使用され、船舶技術が発達した。また、建物の接着剤にも使用された。

 ある大地から湧出していた、「燃える黒い水」が発見された。「石油」だ。「石炭」から「石油」へと、資源開発は変わった。

精製することで、不純物の少ない「灯油」が作られた。暖房が得られ、食事を作るのにも役立った。火の発明により、暮らしが大きく変わった。

 建築技術に秀でた者も現れた。木材加工に優れ、家具や家を建てる大工職人が、大勢輩出された。巧みの技が披露され、単なる加工品としてではなく、芸術品として見直されるようにもなった。

 土木建築も発達した。道路網の整備、橋の建設、潅漑用水、河川事業、上・下水道、トイレ事業、運河の建設、貯水池、ダムの建設などが進んだ。道路が整うと、物流・交易の往来も激しくなった。道路網の整備にともない、流通業が発達した。

 口が達者で商い上手な者が多く現れ、商業が活発化した。暴力を嫌う民族のため、お互いに「契約」というものを重んじるようになった。

 「白い石ころ」が発見された。それは鋭利な刃物として活用された。切れ味は抜群だった。どんな物質よりも硬く、その石をキズつけることは不可能だった。但し、ある一方向だけにはスパッと簡単に壊れる性質をもっていた。

 角度によっては、陽の光を受けてキラキラと輝いていた。女性たちには、多少好評だった。しかし、「金・銀・銅」のほうが美しく光り輝いていて、貴金属類としての価値は全くなかった。加工できないからだ。