儒教

「道徳とは実行から始まり、言葉は後にする」

 紀元前五五一年。中国の魯山(現在の山東省)という国に、「チュウジ」という男性が生まれた。論教の始祖である。

宗教の基本は死後の世界にも精通しているが、論教は人の生き方を説いた。国とは、法律によって政治が行われる法治国家だ。論教では、道徳・仁(愛)を重んずる徳治主義を目指すことにあった。

「政治とは、北極星(国王、大統領、首相など)のように一定の場所にとどまり、他の星たちがそれを中心にして回転しているようなものだ」

 ジャポンの江戸時代では、この儒教が流行ったらしい。韓国や中国でも、儒教を主体にしている。私は、そんな夢を見た。

 法律や戒律では、人を拘束できない。「主」が最も求める理想の世界は、本当は「徳治」にあるのかもしれない。

道徳に支配された国家であれば、法律や戒律など必要ない。争いも戦争だってないからだ。私はそう思いたい。

「学問を心得ても、礼なければ道をはずす」