季節はだんだん冬に近づき,肌寒くなってきた。


健人と菜奈と結衣は,学校を休んでまで手術の方に来てくれた。


「今から手術を始めます。何かお母さんに言うことはありませんか??」


「何もありません。」


「い,いいの!?」


「元気なお母さん戻ってくるって信じてるから!!」


「だよね,信じなきゃね!!」

「分かりました。では始めます。」


お母さんと,数人の医者達が手術室に入っていった。

と同時に赤いランプがついた。


途端にお母さんが手術してるんだなぁって実感が沸いてきた。


ギュッ…


え…??


横を見ると,菜奈と結衣が手を握ってくれていた。


「大丈夫!!恋紗は元気なお母さんを待ってるんでしょ??」

「そんな顔見せちゃダメ!!」