「翔君一人だね…」


「今のところわね。」


菜奈によると,この道は,翔のいつものル−トらしい。

翔君は,あたし達に気づかず,小さな公園に入った。


そこには小さな女の子が転んで,大きな声で泣いているのが見えた。


「菜奈,助けに行こッ!!」


「そだね。」


あたし達が草むらから出る前に,翔君が女の子に話しかけていた。