「先生、もう胃の具合は大丈夫?」


「ああ。直のおかげで復活。だから……直を抱いちゃう」





もう私の体はすっぽりと先生に包まれて、動くこともできない。



目だけきょろきょろ動かして、先生のかわいい表情を見る。




「いろいろあったな。まだ2ヶ月も経っていないのに。直を泣かせちゃった」



先生は私のおでこに自分のおでこをピトってくっつけた。


「幸せだよ。私…… 一緒に暮らすことがこんなに楽しいなんて。夫婦っていいね」



先生はおでこをくっつけたまま、キスをした。



「そうだな。俺も舞い上がってたよ。結婚してからは……」



先生は甘えた声でそう言って、私のまぶたに唇をそっと近づける。



「たっくんも、中田のことがどれだけ大事か気付いた。きっとあのふたりは大丈夫だ。金森も変わった。新婚旅行のやり直しも実現するし…… だから、久しぶりに……」





ソファに押し倒された私は、足をバタバタさせて抵抗したけど、先生は強引にキスをした。





「ひ、久しぶりじゃ……ないよね?」




「ん?何?」