山村は、いきなり立ち上がり大声で俺の名前を呼んだ。




「新垣先生!!!!」




静まり返る教室。


みんな山村を見ていた。



「先生、昨日私とんでもないことをしてしまいました。本当にごめんなさい」




山村は頭を机にくっつけるようにして、謝った。


同時に一緒に電話をかけた生徒が2人、前に来て謝った。



「ショックだったよ。本当に。俺はお前達のことを信じていたから。信じていた人に裏切られるって本当に辛いんだからな……でも、こうしてちゃんと謝ることができるってことは、嬉しいことだな」



俺は、3人を席につかせた。




こんな事件が起こってしまったことは悲しいけれど、この事件がきっとプラスになると感じた。



今、このクラスはひとつになっている。


みんなが一緒の方向を向いて、ひとつの問題を解決しようとしていた。