残った山村さんの友達2人が私の方を見ていた。



にらむように見つめるその目が怖くて、目をそらした。




「金森っちってズルいよね。自分が1番最低なことしてんのに、良い子ぶってさ」



「私達を悪者にしようとしてんの?」





私は聞こえないフリをして、教室を出た。





昔からいつもそうだった。


最初は人気者になるのに、途中からみんな私から離れていく。




どうしてだろう。



小学校時代から転校を何度もしたせいか、人見知りはしない。


すぐに打ち解ける技は身に付けた。


でも、心から信じられる友達の作り方は今もわからないまま。




新垣先生は、あの留守電を聞いて私を責めるだろう。


実習生なのに、どうして止めなかったんだと私を責める。


お前には教師なんて向いてない!って言われて私は、そのまま教師への夢をあきらめる。





結局は景子と同じ負け犬になるんだよね、私。