俺は、喜多先生の隣。


向かいには、実習生の男子。


できれば、俺も男子の実習生を教育したかった。




いろんなこと熱く語れるのに。


どうしてだか、相手が女の子になると、誤解されたり、変な感情が生まれたりして、俺が本当に伝えたいことが伝えられない。




結婚して初めての飲み会だから、直は寂しがっているだろう。


一刻も早く直に会いたい。





俺が時計を見るたびに、喜多先生にからかわれた。




「愛する妻の元に早く帰りたいんだろ?」



喜多先生には負ける。


でも、尊敬しているんだ。





明日も学校があるからと、早めの解散になった。


トイレに行くと言って、女子数人が店に戻った。