「じゃあ、直の新婚生活のこと聞かせて。先生の新しい好きな所発見した?」




「絶対聞いたら笑うと思うよ」




それから私は、旦那様になった先生の好きな所をゆかりに聞いてもらった。



ゆかりは嬉しそうに頷きながら、時々私のおでこを突っついたりした。



食べ終わる頃に、ゆかりはスッキリした表情で言った。



「直はすごいね。本当に尊敬するよ!!それに、直と話してたら元気になった!!」



ゆかりは、今日はごちそうさせてと言って、伝票を持ってレジへと向かった。





店を出て、両手を広げたゆかりは大きく深呼吸した。



そして、広げた手で私の肩を叩いた。




「明日、たっくんと話してみる。きっとたっくんも今の関係に何か感じてると思うから。怖いけど、このままだと本当に別れちゃいそうだから、ちゃんと話す!!」







どんな話し合いになるか私には予想もできない。



その話し合いが良い方向へ進むことを祈って、ゆかりに手を振った。