「なあ幸歩?俺には何も見えないんだけど……。」 先生は顔をしかめながら、私の手をじっくりと見る。 そう…私の手のひらには何もモノはのっていない。 だけど…… 「この手のひらの上には、目には見えない、ギュ〜ッと凝縮させた先生への想いがのってるんです。」 そう言って、私は先生の唇に、そっとキスをした。