“バタンッ” 勢いよく音楽準備室の扉を開けると、中に驚いた顔をする先生の姿。 「おいおい、扉が壊れちゃうだろ?」 先生は立ち上がって扉の前に来ると、扉をさする。 「すいません。ムッとしてたんで、つい。」 私はプイッと顔を背ける。 「俺、和丘が来たって、すぐに分かったよ。」 「なんでですか?」 横目でちらっと先生を見た。