「幸歩、どうしたの?不満そうだね。」


梗子が肘でツンと私をつつく。



「だって普通、一緒に食べないでしょ?」


他のクラスのだって、教室で食べてる先生はいないし…。



「でも綾月先生、4月当初はよく教室でお昼食べてたんだよ!クラスの生徒のこと、担任として早く知りたいってことでさ。」


「えっ…そうなの?」



「うん。幸歩が転入してくる頃には、もう教室で食べることもなかったから…。知らなかったでしょ?」



「うん…。そうだったんだ…。」