「この信号、わりと赤の時間長いんだよなあ…。」


「だから…なんなんですか?」


「青になるのを待っても無駄ってこと。」



先生の左手が私の頬に触れる。



私は、思わずビクッとなった。



「和丘…。」



……そんな風に甘い声で呼ばれると、見ない訳にはいかないじゃん…。