トウマは信じられない様な表情で、マリコを見た。
「どうせこのケンカはしなくちゃいけないんでしょ?…ハヤトがいつも言ってたから。『不良で居る限り、避けられないケンカがある』って。これがそうなんでしょ?」
「いや…そうだけど、これは俺達の問題で、マリコちゃんは不良じゃないんだから、関係ないんだよ?」
確かにマリコは、優等生であって、不良ではない。不良の聖地に行った事はあってもな…。
「でも…このまま、私が居なくなったらあの人何するか解らないでしょ?きっと、他の人も巻き込んでケンカをする。そしたら、怪我人がいっぱいでるでしょ?そんなの私は我慢出来ない…」
「マリコちゃん…」
トウマはもう何も言えなくなっていた。なぜなら、マリコの眼には、明かな決意を秘めた目をしていたから。それに、マリコの言っている事はあながち間違っていない…。
三中の加賀は、ハヤトとは違った意味でこの町でも有名な奴だから。
「解った。俺は絶対に負けないからさ…だから安心しててよ」
「…うん」
トウマは三中の人間と同じ頭数を一応集め、加賀の後に着いて行った…。もちろん、何故かこのケンカの渦中に居るマリコも連れ…。
「どうしよう…マリコ連れてかれちゃった」
陰で見守っていたリカは、かなり混乱していた。マリコみたいな怖いもの知らずではないリカはトウマ達の様子を蔭ながら見守る事しか出来なかったのだ…。
それは、他の面々も一緒だった。大半の人間が見て見ぬふり。所詮、他人事なのだ。
「どうせこのケンカはしなくちゃいけないんでしょ?…ハヤトがいつも言ってたから。『不良で居る限り、避けられないケンカがある』って。これがそうなんでしょ?」
「いや…そうだけど、これは俺達の問題で、マリコちゃんは不良じゃないんだから、関係ないんだよ?」
確かにマリコは、優等生であって、不良ではない。不良の聖地に行った事はあってもな…。
「でも…このまま、私が居なくなったらあの人何するか解らないでしょ?きっと、他の人も巻き込んでケンカをする。そしたら、怪我人がいっぱいでるでしょ?そんなの私は我慢出来ない…」
「マリコちゃん…」
トウマはもう何も言えなくなっていた。なぜなら、マリコの眼には、明かな決意を秘めた目をしていたから。それに、マリコの言っている事はあながち間違っていない…。
三中の加賀は、ハヤトとは違った意味でこの町でも有名な奴だから。
「解った。俺は絶対に負けないからさ…だから安心しててよ」
「…うん」
トウマは三中の人間と同じ頭数を一応集め、加賀の後に着いて行った…。もちろん、何故かこのケンカの渦中に居るマリコも連れ…。
「どうしよう…マリコ連れてかれちゃった」
陰で見守っていたリカは、かなり混乱していた。マリコみたいな怖いもの知らずではないリカはトウマ達の様子を蔭ながら見守る事しか出来なかったのだ…。
それは、他の面々も一緒だった。大半の人間が見て見ぬふり。所詮、他人事なのだ。