しばらくマリコを見つめたフランケンは突拍子もない事を言い出した。

「悪くねぇ。良し決めた!この子をかけてタイマンしようぜ…」

「えぇっ!?」

「はぁっ!?」

フランケンは、そう言うと校門の外に歩きだした。連れの連中も後に続いて歩いて行く…。

「ちょっと待て加賀!勝手に決めてんじゃねぇよ。マリコちゃんは関係ないだろうが」

もっともな正論を言うトウマ。トウマ側に加勢している連中も、同じ様にトウマに続いて口々に加賀と言う名のフランケンに言葉をぶつけた。

「どうせタイマン張るなら賭ける物があった方が盛り上がるだろう?」

そんなトウマ達にサラっと自分の理屈言ってのける。

「そんな勝手な理屈言ってんじゃねぇよ!」

「…お前、負けるのが怖いのか?」

加賀はクルっと振り返ると、トウマに下品な笑顔を向け、言葉を投げかけた。

「んなもんねぇよ!ぜってぇ負けねぇ…」

当然、トウマは勝気満々だ。口が裂けても勝てる自信がないとは言わない…。

「じゃあ良いじゃねぇか。お前が勝てば、その子を守れるんだ…要はお前が負けなければ良いんだから」

「そんな問題じゃねぇ!マリコちゃんは」

「私は良いよ、トウマ君」

「えっ!?」