別に小言を言われるのは気にしないが、耳元でギャアギャア言われるのは勘弁だ…。

…口ケンカじゃ勝てる気がしないし。

俺は久しぶりに学校に向かっていた…。

今の時間は昼休みの最中だろう…行く途中は誰とも会わず、俺が学校に着いた頃には昼休みが終わりかけていた…。

回りから奇異な視線を送られたが、俺が目を合わせると視線をそらしてきた…。

最初は意気がっていた奴等も今では下を向いて絶対に視線を合わせない…。

自分の教室に向かっていた俺だったが途中廊下でバカみたいな笑い声が聞こえた…。

「いやぁ昨日は参ったぜ!!高校生三人組にケンカ売られてこれもんよ！何とか倒して有り金貰ったのは良いんだけど、結局治療費で手元に金が全然残んなかったんだよ！」

…呆れて何も言えない…。

やっぱり助けなければ良かったか…。

まさか俺が学校に来てるとは思っていなかったのだろうトウマがベラベラとウソを吐いていた。

「いやぁ昨日は逃げて悪かったよ!!ホントごめん」

「まぁ許してやってもいいよ!!昨日はハデにやり合ったばっかだから今日は気分が良いんだ」