「銀次さんもそうだった…仲間からの人望はあったけど世間は銀次さんを認めなかった…当然あんな人だから高校にも行かず、友達も減って自分の居場所がなくなった…」

…俺もそうだ。

まだ義務教育の中学生だから学校にはたまに行くが…卒業したら俺も高校には行かないだろう…。

「ケンカをするにしても学校内と町中じゃあ警察に掴まるリスクが違う…町中じゃあハデにやり過ぎたら簡単に警察に掴まる」

その通りだ…俺も学校内でのケンカだったらいくらでも自由に出来たんだ…。

でもケンカを売ってくる相手がいなくなった今は…正直ケンカの相手に困る…。

町中だと警察が目を光らせているので、今日みたいな路地裏とかでケンカをしないとすぐアウトだ…。

「ねぇハヤト…今は昔と違ってケンカをする人間が少なくなってきてるんだ…世の中にテレビゲームなんかの娯楽が増えたし…こんな時代だ…でもね…ハヤトや銀次さんみたいな自分の居場所を見付けられない人間っていっぱい居るんだよ…だから出来てしまったんだ…不良の聖地…別名『ジャッジタウン』…世間の常識が通用しない…銀次さんはいまそこに居るよ」