ヒサジはドラゴンに連れられ、ドアの前に立っていた…。

ドラゴンは目線でヒサジに合図を送ってくる…ヒサジはそれを見てしっかりと頷く。

ヒサジの返事を受けたドラゴンは、ノックをせずにゆっくりとドアを開いた…おそらく足音でカズヤが、二人の存在に気づいていると思ったのだろう。

ドアが完全に開くと、カズヤがドアの前に立ってた…。

「久し振りだなヒサジ…随分大きくなったじゃないか。顔立ちも大人っぽくなって」

カズヤはヒサジに目線を送ると、嬉しそうに笑いかけてくれた…。

「カズヤも変わったな…髪型や体つきが昔とは大違いだ」

ヒサジもカズヤの雰囲気に緊張が緩和され、自然な笑みを浮かべていた。

久しぶりに見たカズヤは、アスリートの様な体つきをしていた。髪型も短髪ではなく、長髪をセンターで分け、女みたいな髪型になっている。

「昔の弱い自分と決別したくてな…体を鍛えて、髪の毛を伸ばしてみたんだ。似合うか?」

「体を鍛えるのは良いことだが、カズヤに長髪は似合わないな」

「久し振りに会ったつうのに、ハッキリ言うな。ここはお世辞でも似合うって言うだろ?」

「似合ってないんだから仕方ないだろ?」