本当にトウマを助ける気なんてなかった…。

友達でもねぇし、俺はマリコが危機でもない限りそんなことしないと思っていた…。

でも身体が勝手に動いたんだ…。

トウマが写真に手を伸ばしながら…必死になってる顔が…。

それを無慈悲にも破ろうとしている坊主頭が…。

何故か俺のカンに触ったんだ…。

そこまで考えて俺は勢い良く頭をかきむしった…。

回りの通行人が怪訝な顔でこっちを見ている…。

「ちっ!!…マジで俺らしくねぇ…」

…もう考えるのを辞めよう…。

答え何てどうせ出ないし…。

ちょっと寄り道しちまったがさっさと家に帰るか…。

立ち止まっていたが取りあえず帰ろうと歩きだした……。

「…所でいつまで着いて来るつもりだ!?…何か俺に用か??」

俺は前を向きながら後ろで隠れてる男に聞いた…。

ケンカをしている時から薄々気付いていた…。

つけられていることに…。

「…ケンカなら相手になってやるぞ??」

すると物影からサングラスをかけた、優男が出てきた…。

コイツは何とも弱そうな奴だな…。