俺達不良は社会のルールに逆らって生きている…。

未成年なのに、タバコを吸い、酒を飲み、ケンカをする…。

学校を嫌い、大人を嫌い、頭を下げる事を嫌う…だが、不良も同じ人間だ。

普通に生きれるなら、普通に生きたい…。

仕事をして、恋人を作り、好きな異性や大切な人を守りたいのだ…。

それらを成す為に一番大切なのが…普通なのだ。

「銀次さんは、明らかに普通じゃないのに、普通の大切さを知っている…というか、導く力がある。学校の教師が子供を普通な大人に導くのに対し、銀次さんは不良を普通な大人に導く存在なんだな…」

何か解った気がする…この町が日本に存在出来る本当の理由が。

ヒサジとドラゴンは、長い時間歩きながら話していると、ドラゴンが立ち止まった…。

「まだ話足りないが、取りあえず終了だ！家に着いてしまった」

ドラゴンが立ち止まった場所は一軒家があった…豪邸ではないが、そこそこ大きい家…。

「この家は、ライセンスを持った人間が住める宿舎みたいなものなんだ。今この町にはライセンス保持者が俺の他に、二人いるから俺を含めて三人暮らしている…。まぁ部屋が余っているから、カズヤに部屋を貸しているんだ。」