「まぁハヤトの言いたい事は解るよ…他に方法があるんじゃないかって言いたいんでしょ??」

ジンは俺の考えを読んでいた…。

「そうだ…お前ぐらい頭が切れる人間なら幾らでも小細工出来るだろ…」

俺は敵だがジンの力を認めている…ケンカの実力はさっきの蹴りワザを見る限り相当のものだ…。

頭は切れるし考えている事を表情に出さない…例えるなら切れ者軍師。

敵に回したら一番厄介なタイプだ…。

「小細工か…下手な小細工が通じる相手なら俺もしただろうね…でも小細工が通じない相手だったらどうする??」

「…何が言いたいんだジン??」

小細工が通じない相手…ジンは何を知っているんだ…。

「まぁ話は彼等に聞けばいいよ。俺達はそろそろ失礼しようかな…シンジ」

「はい…」

ジンは得意の含み笑いを残して、怪我をしているレガシーの面々を連れ、その場を離れて行った…。

「俺達も行くぞ…」

「あぁ…」

ゲンも同様デスのメンバーを連れてその場を離れて行った…。

途端に回りの空気が静まりかえる…。

他のチームも怪我したメンバーを介抱したり、その場を離れたりと思い思いの行動をとっていた…。