坊主頭は最初から気付いていた…。

格闘技も少しかじっていたし、それなりの場数を踏んでいたから…。

ハヤトの…普通とは違う異質な存在感に…。

だからケンカをやんわり回避しようとした…。

けどそれが無理だと気付き友達が見てる手前腹を括ってケンカをした…。

そして秒殺にされた…。

次第に二人の顔色が変わり、完全に怯えた顔をしていた…。

「…まずは一人と…次はどっちだ…それとも二人いっぺんに来るか??」

「っひぃ!!」

高校生二人は完全にビビっており、逃げる準備をしていた…。

けど逃げ道は一つしかない…俺が立っている所だけ…。

「ちなみに俺はお前ら二人を見逃す気は今のところ無い…どっちが先に死ぬか選べ」

俺はいつもの無表情で淡々と喋った…。

もはや二人は泣きそうだった…。

坊主頭が勝てなかったんだ…。

二人で挑んでも勝ち目は100%無い…。

そして二人にはハヤトが悪魔に見えていた…。

無表情で容赦ない蹴りを入れ、間髪いれづに倒れるけとを許さないアッパー…。

トドメに意識を…命を断ちそうな回し蹴り…。

その作業を淡々とこなす中学生…。

まさに人の皮を被った獣だ…。