取りあえず先制攻撃を待っていたのだが、いつまでたっても攻撃がこないので、俺から仕掛けた…。

一気に間合いを詰めて左足を軸足にし、顔目掛けて上段蹴りを放った…。

坊主男は何とか反応し顔をガードしたが…俺の罠にかかった。

軸足の踵を限界まで前に向けて蹴りを放っているので、途中で中段蹴りに変えることが出来る…。

俺のフェイントに目がついていけてない坊主頭は、モロに俺の蹴りを食らった…。

「っこぉ!!」

何とも不思議な呻き声をあげて坊主頭は腹をおさえて俯いたが、これで辞める気はサラサラ無い…。

お留守になった顔面に下から右アッパーを食らわした…。

そして半分意識が朦朧としている坊主頭にトドメの回し蹴りを決めて、完全に意識を断ってやった…。

地面に横たわって動かなくなった坊主頭を他の二人組が唖然と見ていた…。

信じられないんだろう…。

恐らくこの坊主頭は学校でも武闘派で名前を売っていたのだろう…。

そんな男がたかが中学生に秒殺にされたのだから…。

実はこの二人は気付いてなかったのだ…ハヤトの実力に…。