だが休憩する時間は与えてくれない…。

好機と見た回りの奴等は集団で俺達に襲いかかってくる…。

何とか応戦していた俺達だが、アイツ等もこの町の不良だ…そう長くも持たなかった。

ついに俺達は地面に腰を降ろしてしまった…。

タケシはすでに満身創痍…俺も蹴りを脇腹に受けてから違和感を感じている。

俺もタケシも絶対絶命だ…。

向こうの方からも嫌な歓声が聞こえてくる…。

ハヤトもやられたのか??

「まぁ良く頑張った方だよ…二人で40人も倒したんだから」

いつから居たのか涼しい顔をしたジンが、目の前まで来ていた…。

「まだ負けてねぇ…俺は諦めないぞ!!」

タケシは痛む身体にムチを打って起き上がる。

顔は所々擦りむけており血が滲み、頬骨の回りは腫れがヒドく痛々しい…だが目はまだ死んでいない。

タケシの一番凄いのはこの折れない心…一本気で心に太い信念をタケシは持っている。

俺も自然と身体に力が漲ってくる…。

俺も降ろしていた腰を上げ、拳を構えた…。

「ジン…俺と戦え!!」

ジンを叩けば…戦況が変わる。

「俺は構わないけど…回りが許してくれないんだよ」

ジンはニコッと笑うと後ろを指し示した…。