ハヤトの奴さっさと行きやがって…おかげで出遅れる形になったじゃねぇか。

俺とタケシはハヤトの特攻を唖然と見ていた…。

「俺達も行こうぜヒサジ!!このままじゃハヤトがタコ殴りにされちまう!!」

タケシは少し焦った顔で俺に言ってきた。

確かにハヤトはもう人込みのど真ん中に居る…ほっといたらエライ事になりそうだ。

「俺達もそろそろ行くか…」

俺とタケシはハヤトの後を追おうとしたが…時すでに遅かった。

道は完全に塞がれており、お客さん達はすでに臨戦態勢だった。

無論通して下さいと頼んでも通れないだろう…。

「タケシ…目の前の敵を片っ端から片付けるぞ」

「おう!!」

邪魔なら片付けるまでだ…。

俺とタケシはハヤトとは違うルートでお客さんの相手を始めた。

俺は一気に距離を詰める…俺のケンカスタイルはスピードと近距離攻撃を特化したスタイル…。

空手やボクシングの距離よりも近い距離で戦う…。

俺はいつも通り相手との距離を詰めた…

目の前の敵が俺に向かってパンチを繰り出すが、ハッキリ言って遅い…躱すと同時に踏み込み横から顔面にフックを入れる。

怯んだ隙に顔を両手で掴み、顔面に膝蹴りを入れた…。