「うはは!!何だこれ!?おいお前ら見ろよ!!初代リーゼントが写ってるぜ!」

トウマの財布から出てきたのは、トウマの母親と父親っぽい人が写った写真だった。

母親の腕には生まれたばかりの赤ちゃんが抱き抱えられている…。

母親は普通だが父親はトウマそっくりのリーゼントだった…。

「っ!!その写真に…触るなぁ!」

「…このガキはまだ口の聞き方が解っていないらしいな」

坊主男は倒れて動けないトウマの頭を踏み付けながら…写真の両端を持った…。

「おい!!…何する気だよ…頼むから辞めてくれ」

トウマは顔を踏まれながらも必死に手を伸ばし、写真を奪い返そうとしていた…。

その様子を見た坊主頭はニヤッと笑い

「そいつはダメだな…生意気なガキをしつけるのは先輩の勤めだから…この写真は破り捨てる」

そう言って坊主男は指に力を入れた…。

「っ!!やめろぉ!!!!」

トウマの叫びも虚しく写真は破り捨てられた…。