俺は金髪の男を探していた…。

時間を見つけては金髪の男を探しに行き、ケンカが起こればその場に駆け付けた…。

でも毎回サラリーマン同士のケンカだったり、何処にでも居る様なチンピラのケンカばっかりだった…。

金髪の男を呼び寄せる為にワザと派手なケンカを起こしたこともある…。

でも俺の前に姿を表すことはなかった…。

それ所か派手にやり過ぎて警察に掴まったこともある…。

そのせいで俺は今日も町を見て回ることしか出来ない…。

「今日も収穫なしだな…」

一通り見て回った俺は家に帰ろうとした…。

その時、向かいの道路の先にあるゲームセンターから、見たことある男が出て来た…。

「あいつは確か…トウマだったか…」

時代遅れのリーゼント頭に剃り込み、色の入ったサングラス…常に回りにガンを飛ばしているが、ケンカは弱い…。

同級生で入学当時にケンカを売られ、一撃で倒した記憶がある。

「…明らかに絡まれているな」

トウマは高校生ぐらいの三人組に路地裏に連行されていた…。