ガッチリと…。

ゲンの渾身の一撃を片手で受止めたジン…。

「離せジン!!邪魔をするな！」

ゲンにしては珍しく声を張り上げて怒鳴っていた…。

「それはダメだ…ハヤトは潰させないよ」

同じ顔が二つ並んでいるのに全然違う…。

ゲンは怒りをあらわにした表情でジンは涼しい表情…感情の違いでここまで違う顔に見えるのか…。

すると先にゲンが根負けしたのか、拳を引いて俺から離れた…。

「何故だジン…コイツは将来俺達の障害になる可能性があると言っていただろう…早めに潰しといた方が…」

「確かにハヤトはいつか邪魔になるだろうね…でもこれから起きるであろう内乱にはハヤトの力が必要になる筈だ…まだ利用価値がある」

ジンはやはり町の異変…しかも内乱が起きる事を読んでいたか…。

ゲンは一度舌打ちを打ちデスのメンバーを連れて公園を後にした…。

途端に公園には静けさが残り俺とジン…そしてレガシーの幹部四人だけが公園に残った…。

「大丈夫かいハヤト…手を貸そう」

俺は抵抗する力も残っていなくジンの肩を借りて噴水の所まで連れていかれた…。