当然そんな部位に渾身の蹴りを入れた俺の足の方がイカれた…。

コイツはまずい…。

足の感覚が全く無い…。

骨までイッてるかもしれない…。

「いい一撃だ…俺のヒジも結構痺れたぞ…その様子だとお前の方がダメージは大きそうだがな」

「うるせぇ…」

正直もう勝ち目は無い…。

足がイカれたらケンカにならないからだ…。

だがゲンは俺を壊す宣言をしている…。

これでケンカが終わる事は無いだろう…。

案の上ゲンは足を押さえて倒れている俺に容赦ない蹴りを入れてきた…。

そして完全に動けない俺にトドメを刺そうとゲンが俺の顔を地面に押さえつけて拳を振り上げた…。

上から下に振り下ろす渾身の一撃…。

頭の下は土だが…衝撃を逃がせないこの状況だ…タダでは済まないだろう…。

もしかしたら死ぬ可能性もある…。

ある意味ギロチン台に首を突っ込んだ状態だ…。

「これで終わりだ…死ね」

ゲンは俺に容赦なく拳を振り降ろした…。

だがその拳は第三者によって阻止された…。

「ゲン…ダメだよ…ハヤトはまだこの町にとって必要だ」

天使が舞い降りた様な白いコート…。

俺を助けたのは神に反逆した天使…。

堕天使ジンだった…。