「いや…無くはないけど…」

「じゃあ良い機会だ…今伝えろよ!」

流石だな…お前は口でもケンカでも強いよ…。

さぁ逃げられないぞ…どうするタケシ!!

「タケシ!?うちに伝えたい事って何??聞かせて…」

ミカちゃんは何となく雰囲気を察している…後はタケシの思いを伝えるだけなんだけどな…。

「いやぁ…あのな??……ダメだ!!…やっぱり言えねぇよ…」

タケシが直前で怖じ気づいてしまった…。

やっぱりダメなのか??

「おいタケシ…今言えなかったら絶対に後悔するぞ!…それでもいいのか??」

ヒサジが真剣な…そして全てを悟ってる様な顔つきでタケシに話した…。

「後悔何かしたくねぇよ…でも…」

「でもとか言うんじゃねぇよ!!…お前は自分の想いを伝えればいいんだ…頑張れ」

ここに俺の出番はないな…ヒサジに任せよう…。

ヒサジの激励を聞いたタケシは…一度頬を強く両手で叩いた…。

顔に着いた赤い痕が決意の表れだろう…そう思うぐらいタケシの顔はスッキリしていた…。

そしてタケシはしっかりとミカちゃんと向かい合った…。

その様はまさに死地に向かう侍のようなたたづまいだ…。