伸ばした腕が、爆風に煽られ、耳障りな音を立てた。

ミシミシと、乾いた枝を強引に折るような、音。

紅耀の肘から先は、強烈な力の前に、あらぬ方向に捻じ曲がる。

それでも、彼は、強引に、空を裂こうともがいた。