とにもかくにも声のした方を見ると、そこには、長槍を抱え、片膝を立てて座る、少年の姿があった。

その右腕に、襤褸(ぼろ)布が、包帯のように、痛々しく巻かれている。

年の頃は、十四・五。

晴興と、そう変わらない。

だが、その年齢の少年にしては、晴興を睨む少年の眼光は、あまりにも鋭すぎた。