「ばかっ」

それと同時に、ぱたぱたと、小さな足音が、遠ざかっていった。

「政にィー! 政にィー!」

声も、一緒に、遠ざかる。

晴興が起きてくれない、と、政行に言いつけに行ったのだろう。