生きたい、と、無様にも、だが、何よりも強く願う心が、死に向かおうとする脳からの命令を、ぎりぎり、理性の境界線上で拒んでいるのだ。

心の――魂の叫びは、時に、理性にあらがい、これを屈服させうる。

その真理を、晴興は、恥じた。

自らの意志薄弱がそうさせるのだと、思った。