煙に巻かれ、うずくまったまま、地獄の業火に焼かれた、幼子の死体。

そのすぐ横を、紅耀は、無関心に通り過ぎる。

そのつま先が蹴り飛ばした小石が、人型をした黒炭の一部を、わずかに削り取っていく。