ぴた。

少女の手のひらが、晴興の額に触れた。

少し冷たい、指先。

外気にさらされて冷えたのだろうか、今の晴興には、そのひやりとした感触が、心地よかった。

体がひどく熱くて、頭がぼうっとしているのだ。

そのせいだろうか、見慣れない少女に対して、それでも、不思議と、警戒感はわいてこない。

それとも、それは、少女が、まだ幼く、亜細亜人だったからだろうか。

少女の着ているのは、やや装飾過多な西洋風の衣装だったが、彼女は、どこかしら、紅耀と同じ雰囲気を漂わせていた。