空は涙を流していた。


涙を拭かず遠くにある夜空を見ていた。



何故かそのとき、空が消えてしまいそうで怖くなった。




「…え?」


俺は空を抱き締めた。


自然と身体が動いたんだ。


空が消えてしまわないように強く、強く抱き締めた。



空の身体は細くて小さくて、壊れてしまいそうだった。





キミは一体何を抱えているんだ?


たまに見せる悲しそうな顔が関係しているのか?



俺はキミのことをまだよく知らない。


キミの抱えている問題とかその表情とかどれもこれも謎だらけ。


出会った時からどこか不思議で気になっていた。



俺がキミのためにしてあげれることはありますか?


あるのなら俺は精一杯キミのためにしてあげたい。



キミのためなら……。