「バスケのプロになりてぇ」


小さい頃からの夢。


テレビや生でプロの人を見て、俺もいつかこの人たちと同じコートで試合をしてみたいってずっと思っていた。



「…渚くんならきっとなれるよ。私は応援する…」


空は俺の手を強く握った。



よく見ると空は……泣いていた。

「なんで泣いてんだよ」


俺は涙を拭き取ってあげた。


空はなんもないの。と言った。




なんでキミはいつも教えてくれないんだ。


俺じゃ頼りない?



少しでもキミのことが知りたいのに…。




俺もどうして聞けないんだろう。


キミを見ていると何も聞かないでと言われているようで聞きたくても聞けなかった。