私は、何も言う事ができなかった。



『……ごめん。』



ごめんって……私、明日誕生日なんだよ??


今までのいろいろな出来事が頭の中を駆け巡って、気がついたら涙が溢れ出していた。





彼は、ずっと下を向いたままだった。




彼は、黙って私の部屋の合い鍵をテーブルの上に置き一言
『今までありがとう。』と言い残して店を出て行った。