恵美華Side



あたしは、走った。



家を通りこし、向かうのは・・・・・




お兄ちゃんと来た白い教会・・・。



また、あの扉の前へ立つ。




《キィッッ…ー》



やっぱり、お兄ちゃんがいないと、この扉を開けるのは辛いよ・・・。




少し開いた扉の隙間から、中へ入る。



中は、前来たときと、なにも変わりない。




聖母が、あたしに優しく微笑む。



「お兄ちゃん・・・・ッッ!!・・おにぃ…ちゃ、ック・・・・」




あたしは、また泣いた。



《キィッッ…ー》



扉の開く音・・・・。