「もぉ、別にいいじゃん。」


「だめ、聞いちゃいや!!」


「なんでさ~」


イヤホンをとられたみさきわ、頬をふくらまして、口を尖らしている。



…でも、嫌なんだもん。
他の人に、聞かれちゃうのとか。

あたしだけしかリステンダーズのこと、知っていたいんだもん。



って、こんなこと考えるあたしわ、とっくに異常者なのかもしれない。

でも、そう思っちゃうんだから仕方ない。


願わくば――


あたしにだけ、奏でてほしい、この歌を――