とわ言ったものの…

あのギターわ、約3万。あたしの所持金わ、約2万ちょっと。


つまり……

買えない……。


せっかく、あたしにも弾けそうなギターを見つけられたのに、お金が足りないから買えないってのわ、あんまりだ…。

でも…

親にわまだ路上ライブをしていることや、オーディションを受けることわ、言ってない。

だってもしかしたら、反対されちゃうかもしれない。
『バカみたいなこと言ってないで、勉強しなさい』って。
てか、絶対そう言われちゃう……。


でもあたしわ本気だ。15歳なんて親から見れば、まだまだ子供かもしれない。それでもあたしが本気だってところを、見せればギター代貸してくれたりするんだろうか…?






「お父さん、お母さん、少し話があるんだけど…。」

ご飯も食べ終わり、家族で団らんしているとき、あたしわあのことを話すことにした。


2つ下の弟も横になってテレビを見ていた。


「ん?どうした、美香?」
優しい顔でお父さんが聞いてくる。

お父さんわ優しい、でもお母さんわ……怖い。


「あのね、大事な話しがあるの。」


「なんだよネーチャン改まってよ~」


「龍、うるさいっ!あんたにわ話してない。」