「こらっ、
橘!!」

ペシッ

後頭部にじんわりと痛みが広がる。


「なにー?」

机に顔を伏せてせっかく気持ちよく寝ていたのに…

何事かと頭をあげる。


「あっ」

その瞬間、ゴリラみたいな顔をしている社会の先生、通称サトヤンが眉をつりあげていた。


やばい、あたし寝ちゃってたんだ……

しかも寝ている生徒に対して、一番厳しい罰を与えるサトヤンの授業で…


「橘ぁ、俺の授業わそんなにつまらんかぁ?あっ?」


「いっ、いえ…」


「ほー、つまらなくないのか、よかった。」


「はいっ!!」


「じゃあ、なぜ寝た!
気持ちがたるをどるからじゃあー!罰として今日の放課後、社会準備室の掃除!
それから、反省文二枚!

分かったか!?」


「は…はい…」